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2013年を振り返る 其の弐

01 09, 2014
 だいぶ期間が空いてしまいました。映画を無理やりに序列化する暴力性についても、本来は改めて考えなければなりませんが、本日もうキネマ旬報ベストテンが発表されてしまうということで、この記事が有効な期間もわずかだと思うので昨年の映画について書きます。

まずは新作邦画のベストテンから。

①ペコロスの母に会いに行く(監督=森崎東)
①かぐや姫の物語(監督=高畑勲)
③リアル 完全なる首長竜の日 (監督=黒沢清)
④風立ちぬ(監督=宮崎駿)
⑤共喰い(監督=青山真治)
⑥クロユリ団地(監督=中田秀夫)
⑦舟を編む(監督=石井裕也)
⑧凶悪(監督=白石和彌)
⑨日本の悲劇(監督=小林政広)
⑩さよなら渓谷(監督=大森立嗣)


 ざっとランキングを見るとベストテン上位作品にベテラン監督の作品が集中し、ベストテンの下の方に気鋭の監督の作品がランクインされており、比較的バランスがいいのかなとも思います。デジタル撮影作品が7本、35mmフィルム撮影作品が2本、16mm撮影作品が1本と案外時節に乗っている気もしないでもありません(笑)
 上位三作品について少し話しますと、映画というメディアに対しても、「生」というものに対しても、手放しの賛辞ではない「絶対的肯定」というものが見られたと思います。『かぐや姫の物語』については語り口は非常に多岐にわたると思いますが、その根源にはやはり「穢れた現世に対する肯定」というものがあったと思います。清水節さんの論評がよくまとまっていたのでオススメです。
 『風立ちぬ』は『リアル』に通じる部分も感じさせる作品で傑作ではありましたが、『崖の上のポニョ』(2008)で見られた根強い死のイメージを払拭するどころか逆に具現化してしまっており、その墜落のイメージに対する懸念が頭をよぎりこの順位に置きました。「生」に対する観念をめぐる、上位作品に対する強烈なカウンターとしての意味合いもあります。
 『共喰い』は映画オリジナル部分が白眉でした。祭りの前日に事態が急変するのは『ペコロス』とも繋がっている(もっと言えば『祭りの準備』を少し思い出しました)気もしますし、ラストの面会シーンは『かぐや姫』にも通じます。ただ、前半の濡れ場がやや淡白で、もう少し濃厚な「性」を見せて欲しかった気もしてこの順位に置きました。
 『クロユリ団地』は当ブログにも書きましたが、非常に端正な作品です、逆に言えばイマジネーションがその端正さを上回らなかったとも言えます。それは『舟を編む』にも言えます。両作品ともに美術と照明は本当に素晴らしかった。
 『凶悪』と『さよなら渓谷』はディテクティブストーリーの体裁を取りつつ、事件をあぶりだしていく内容で、モデルになった事件がある、という点でも共通している作品です。両作品共に俳優の身体の躍動を強く感じましたが、それが主人公の立場を微塵も脅かさない、傍観者としての身体が存在する、という点で上位に置くのをためらいました。『日本の悲劇』は良い作品だと思いますが、この主人公の倫理性をどう扱うのか。少し悩んでこの順位に滑り込ませました。
やや戦略めいていますが以上のような理由でベストテンを序列化しました。

選外作品で印象深いのは『もらとりあむタマ子』『四十九日のレシピ』『そして父になる』『ぼっちゃん』『百年の時計』『フィギュアなあなた』『遺体 -明日への十日間-』などです。

次に旧作について。去年はベストテンを書いていましたが、評価が定まっている作品も多いので印象に残った作品を挙げながら書きたいと思います。今年特に印象に残った旧作としてはなんといっても『Playback』(2012.三宅唱)が挙げられます。近々オーディトリウム渋谷で上映するようなのでぜひご覧になってください。まとまったものとしては、年始に深作欣二没後10年で『資金源強奪』の面白さを改めて認識し、相米慎二凱旋上映で大半の相米作品を鑑賞できたことは良かったです。6月に黒沢清をダラダラと見たのち、時間が空いて11月にはオーディトリウム渋谷で森崎東監督に圧倒され、そのまま現在に至っています。特に良かったのは『喜劇 特出しヒモ天国』(1975.東映)と『ロケーション』(1984.松竹)です。機会があったらぜひご覧になってください。その他には『シャブ極道』『童貞。をプロデュース』『かぞくのくに』『剣』が印象深いです。

洋画についても書こうと思いましたが長くなりましたので次回に続きます。某漫画で言うところの「もう少しだけ続くんぢゃ」です。では。
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